遺族側代理人である川人博弁護士らの尽力により、2016年9月、三田労働基準監督署は高橋まつりさんの自死を過労による労災(過労自殺)と認定しました。発症前1か月間の時間外労働が約105時間に達しており、国の定める「過労死ライン」を明確に超えていたことが認められた瞬間でした。
この認定を機に、厚生労働省の過労死等撲滅対策指導チーム(通称「かとく」)が動き、電通本社および全国の支社への強制捜査(家宅捜索)が実施されます。長年にわたって違法な長時間労働が組織的に放置されていた実態が白日の下に晒されました。
2017年10月、東京簡易裁判所は電通に対し、労働基準法違反の罪で罰金50万円の有罪判決を言い渡しました。当時の社長が引責辞任に追い込まれるなど、日本のトップ企業が法令遵守を怠った代償は極めて重いものとなりました。