厚生労働省が推し進める「働き方改革関連法」やワークライフバランスの重視策は、かつての合意形成なき異動命令に対して厳しい視線を注いでいる。少子高齢化が進み、共働き世帯が圧倒的人数を占める現代日本において、一律の無限定労働を前提とした全国転勤制度はすでに制度疲労を起こしている。
とりわけ地域に根ざした通信インフラの維持管理を担う電気通信事業においては、現場の地理的要件とデジタル化によるリモート運用の可能性が混在している。本来であればオンライン化可能な業務であっても、組織の縦割り構造や旧態依然とした管理体制によって物理的な転勤が強いられるケースが少なくない。時代の要請と企業の現場運用との隔たりは開く一方だ。