インターネット上では「阿部一二三は圧倒的な筋力頼みのパワー柔道である」という論調が散見されますが、これは明確な誤解です。現場で試合を分析すると、彼ほど「相手の重心移動の瞬間」を見極めている選手はいません。
組手争いにおける緻密な駆け引き、相手の嫌がる位置にミリ単位で身体を滑り込ませるポジショニング技術、そして相手のフェイントに対するリアクションスピードなど、超一流の技術的裏付けがあって初めてあの破壊的な投げ技が成立しています。単なる怪力ではなく、「究極の技術を極限のフィジカルで体現している」というのが柔道関係者の一致した見解です。