彼女のタレントキャリアにおいて外すことができないのが、『ビートたけしのTVタックル』での長年のMC業である。ビートたけしをはじめ、癖の強い政治家や論客たちが入り乱れるカオスなスタジオにおいて、阿川佐和子は長年「猛獣使い」としての役割を果たしてきた。
この過酷な現場で鍛え上げられた度胸と、時に相手の懐に鋭く踏み込む発言スタイルは、番組の爽快感を生み出す一方で、一部の視聴者には「攻撃的」「高圧的」と映ってしまうことがある。特に討論相手の論理を軽妙にあしらったり、笑いに変えて流したりする技術は、対立する政治的立場や意見を持つ視聴者から激しい反発を買う要因にもなった。テレビ業界の激戦区で培われたその度胸こそが、好感度と批判を同時に引き寄せる両刃の剣となっている。