食のアプローチもきわめて野心的だ。ダイニングで提供されるメニューの主役は、南阿蘇の肥沃な火山灰土壌と清廉な地下水が育んだ地元の食材たちである。とりわけ、熊本が世界に誇る「あか牛」のステーキや溶岩焼きは、余分な脂肪分が少なく、赤身肉本来の旨味と深みが噛むほどに溢れ出す。
「地元で採れたものを、その土地の空気とともに味わう」。このシンプルな真理を究極まで突き詰めたビュッフェや懐石コースには、名水百選として知られる白川水源と同脈の湧水で育った有機野菜がふんだんに並ぶ。採れたての高原野菜が持つシャキシャキとした食感と甘みは、これまでの野菜の概念を覆すほどの力強さだ。