ただダラダラと歩くだけでは、散歩が持つ本来のポテンシャルを半分も引き出せていない。最新の知見が明かす「正しい歩き方」の第一歩は、背筋を自然に伸ばし、視線を10メートルほど先に向け、かかとから着地してつま先で地面を軽く押し出すフォームだ。このリズムカルな全身運動によって、脳内では快楽や心の安らぎを司る神経伝達物質セロトニンの分泌が活性化する。
心拍数を過度にあげない質の高い有酸素運動は、全身の血流を飛躍的に改善し、脳細胞の活性化を促す。近年の研究では、定期的な歩行習慣が認知症予防に顕著な効果を示すことが確認されており、記憶を司る海馬の萎縮を防ぐ作用さえ指摘されている。1日20分から30分、テンポよく歩くだけで、ストレスホルモンは激減し、脳と体が劇的に覚醒していくのだ。