7歳という年齢は、見た目にはまだまだ元気に動き回れるため、飼い主が「高齢化」を実感しにくい時期でもある。しかし、分子レベルでは約62歳相当の細胞変化が起きているため、体内では確実に老化現象が進行している。
7歳を境に、犬の体には様々な変化が出始める。例えば、代謝機能の低下に伴う肥満傾向、関節軟骨の摩耗による歩行の変化、免疫力の低下による皮膚疾患や感染症のリスク増大などだ。さらに、認知機能の微妙な変化や視力・聴力の低下も、この時期から徐々に表面化してくる。
獣医師の間では、7歳を迎えた個体を明確にシニア犬と位置付け、若犬期とは異なる栄養管理や環境整備を推奨する声が支配的だ。「まだ元気だから」という油断こそが、慢性疾患の見逃しにつながる最大の要因となり得る。