検索エンジンやSNSで「愛媛大学社会共創学部」と打ち込むと、サジェスト候補に「やばい」「就職できない」といった刺激的な言葉が表示されます。この検索傾向が生まれた背景には、大きく分けて3つの要因が存在します。
第1に、「社会共創」という新しい学部名から具体的な学問領域が想起しにくい点です。法学部や経済学部、工学部といった伝統的な学部と比べ、何を専門に学ぶのか外見から判別しにくく、ネット掲示板などで「文理の寄せ集めで中途半端ではないか」と揶揄された経緯があります。
第2に、カリキュラムの過密さから学生自身が漏らす「やばい」という悲鳴です。同学部最大の特徴であるフィールドワークや地域ステークホルダーとの協働プロジェクトは、大学の講義室を飛び出し、愛媛県内の農山漁村や企業現場に何度も足を運びます。課題解決に向けた議論や成果発表に追われ、一般的な大学生のイメージである「のんびりしたキャンパスライフ」とは大きく異なる密度の濃さが、在学生のSNS投稿を通じて拡散された側面があります。
第3の「就職できない」という疑惑ですが、これは客観的データによって明確に否定されます。愛媛大学が公表した公式進路データによると、同学部の就職希望者に対する就職決定率は例年97〜99%前後を推移しています。主な就職先には、愛媛県庁や県内主要市役所、四国電力、伊予銀行、愛媛銀行などの地域インフラ・金融機関はもちろん、大王製紙やユニ・チャームといった東予地域を代表する大手メーカー、さらには建設コンサルタントやIT企業まで幅広い業界が名を連ねています。「潰しが利かない」という前評判は、現場発の実践力を評価する産業界の採用ニーズと完全に乖離した誤解にすぎません。