彼女の代表曲を深掘りすると、詩の中に潜む繊細な感覚がより鮮明になる。記録的なヒットとなった「マリーゴールド」では、夏の匂いや切ない恋心が爽やかに歌われている一方で、行間には恋人同士の距離感や密やかな触れ合いが滲み出る。聴き手による歌詞解釈は多岐にわたり、甘酸っぱさの裏にある生々しい愛憎や官能性を見出すファンも少なくない。
また、NHK連続テレビ小説の主題歌としても親しまれた「愛の花」をはじめ、近年の楽曲でもその卓越した描写力は冴え渡っている。包み込むような温かさの中に、ふとした瞬間に差し込まれるセンシュアルな一節。その落差が聴き手をハッとさせ、楽曲の世界観へ一気に引きずり込むのだ。