かつて音楽番組を見た感想は、家族や友人との会話で終わることが多かった。今は違う。放送直後にスクリーンショットや短い感想がSNSに流れ、数分で大きな話題になる。衣装、髪型、表情、体型まで、あらゆる要素がコメントの対象になる。
そのスピードは、アーティストにとって宣伝にもなる一方で、負担にもなり得る。あいみょんのように言葉を大切にする表現者ほど、見た目だけで語られる状況には違和感を覚えるファンもいるだろう。もちろん、ファッションを褒めることやビジュアルの変化を楽しむこと自体が悪いわけではない。問題は、本人の尊厳を削るような言い方になっていないかどうかだ。
検索する側、読む側、書く側が少しずつ意識を変えれば、話題の質は変わる。クリックされやすい言葉に流されず、音楽や表現に戻って考える。それが、アーティストを長く楽しむための姿勢でもある。