アイリスアウトの意味とは?フェードとの違いや演出効果を徹底解明

アイリスアウトの意味とは?フェードとの違いや演出効果を徹底解明

アイリスアウトの意味とは?フェードとの違いや演出効果を徹底解明について見逃せない ポイントを分かりやすい構成で解説いたします。

アイリスアウトは、元々はCGや近代的なズームレンズが存在しなかった1900年代〜1920年代のサイレント映画時代に開発された実用的な撮影技法でした。

映画の父と呼ばれるD・W・グリフィス監督の『國民の創生』(1915年)などにおいて、カメラの前に配置した手動の遮光板(アイリス絞りプレート)を動かすことで、広角撮影のなかで特定人物の表情を強調する「擬似的なクローズアップ」として重宝された歴史があります。

チャールズ・チャップリンやバスター・キートンの無声喜劇映画では、主人公が道の彼方へ去っていく後ろ姿を丸いアイリスで絞り込むラストシーンが多用され、「孤独」「哀愁」「一抹のユーモア」を象徴する映画的文法として世界中に定着しました。

トーキー映画以降、光学プリント技術の進化とともに実写映画での多用は減弾しましたが、そのバトンを鮮烈に受け継いだのがクラシック・カートゥーン(古典アニメーション)です。

  • 『ルーニー・テューンズ』:豚のポーキー・ピッグが円の中から飛び出し「That's all, Folks!(これでおしまい!)」と叫んでアイリスアウトする演出は、アニメ史に残る金字塔です。
  • 『トムとジェリー』:ドタバタ劇の結末で、追い詰められたトムやジェリーの困り顔を中心にして黒い円が素早く閉じるテンポ感抜群のクロージング。
  • 日本のアニメーション作品:『ルパン三世』『サザエさん』『クレヨンしんちゃん』などの短編・ギャグシーンのオチにおいて、定番の古典的パロディや様式美として現代に至るまで脈々と受け継がれています。
山下 哲也
著者

山下 哲也

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。