野球だけではない。江西は日本相撲協会の大会撮影も手がけている。相撲は野球とは全く異なるスポーツだ。一瞬で勝負が決まる。立ち合いから数秒で土俵を割ることも珍しくない。
相撲撮影の難しさは、予測不可能性にある。野球ならば、投球からヒットまでの流れに一定のパターンがある。しかし相撲は違う。どちらの力士が攻めるのか、技が決まるのはいつか。すべてが一瞬で展開する。
江西は土俵際に座り、呼吸を整える。力士の体重移動、視線の動き、筋肉の緊張。あらゆる兆候から、次の動きを読む。そしてシャッターを切る。立ち合いの迫力、投げ技の瞬間、勝負が決まった直後の表情。相撲の持つドラマを、彼のレンズが記録する。