ビジネスの現場で最も事故が多発しているのが、so farとuntil nowの決定的な違いを意識せずに混同してしまうケースです。大手総合電機メーカーの海外営業部に所属する実務担当者は、「プレゼン資料でUntil nowと書かれた進捗報告を見て、現地法人の役員が『なぜ急にプロジェクトがストップしたのか』と騒然となった場面を目撃した」と証言します。
この二者の違いは、単なる言い換えのレベルではありません。「現時点での状況が、過去から継続しているのか、それとも過去で打ち切られたのか」という、文脈の生死を分ける決定的な境界線が存在します。
「until now」の基本義は「今まで(は)」です。ポイントは、「今まではそうだったが、今この瞬間に状況が一変した」という断絶の意味を強烈に引き連れてくる点にあります。例えば、「Until now, sales have been solid.」と言ってしまうと、聞き手は即座に「しかし今、売上が急落したのだな」と解釈します。一方、「So far, sales have been solid.」であれば、「過去から現時点に至るまで売上は好調を維持しており、この先も続く見込みが高い」という前向きな継続を示します。
「これまでは順調です」と上司やクライアントに報告したい場面で「until now」を選択してしまうと、事実上のトラブル発生宣言と受け取られかねません。継続を伝えたいなら「so far」、急激な変化や過去の勘違いを告白したいなら「until now」を使うというルールは、実務上の鉄則として厳密に区別しなければなりません。