2026年1月5日、早朝の豊洲市場で繰り広げられた初競りは、市場関係者の予想を遥かに超える激しい展開となった。会場の熱気が頂点に達する中、最高値(一番マグロ)としてコールされたのは、青森県大間沖で水揚げされた巨大なクロマグロだ。落札額は億を超える大台を記録し、競り場には割れんばかりの拍手と歓声が沸き起こった。
今回、見事に栄冠を勝ち取った最高値のクロマグロを競り落としたのは、トップ仲卸として知られる「やま幸」だ。同社は寿司チェーン「すしざんまい」を運営する株式会社喜代村との熾烈な一騎打ちを制し、最高峰の品質を誇る大間産マグロを確保した。落札されたマグロは、一本釣りの仕掛けで丁寧に釣り上げられた最高級品で、身の締まり、脂肪の乗り、血合いの美しさのすべてにおいて規格外の出来栄えと評されている。
この極上の獲物を仕留めた大間の漁師は、極寒の津軽海峡で数日間にわたり不眠不休の追跡を続けていた。巨大な魚影が探知機に映った瞬間、手ぐすを手繰り寄せる手には血が滲み、荒波が船体を容赦なく叩きつける。まさに命を賭けた闘いの末に勝ち取った一本が、豊洲の舞台で「億超え」という最高の評価を受けたのだ。