この癒着の起源を理解するには、冷戦期にまで時計の針を巻き戻さなければならない。教祖・文鮮明が創設した国際勝共連合と、安倍の祖父である岸信介元首相との深い連帯。反共という強烈なイデオロギーの一致を足がかりに、教団は自民党保守派の懐深くへと入り込んだ。秘書派遣、選挙ボランティア、そして統制の取れた組織票。資金と人手を喉から手が出るほど欲する政治家にとって、教団は抗いがたい甘い罠だった。
父・安倍晋太郎の時代を経て、その関係性は三代目の安倍晋三へと確実に継承された。自由民主党の総裁選や国政選挙において、教団票の差配が勝敗を左右する場面が幾度となく演出された。政策面での親和性――伝統的家族観の墨守やジェンダーフリー政策への反対――は、両者の利害をさらに強固に結びつける接着剤として機能した。単なる選挙協力の枠を超え、国家の政策決定プロセスに特定の宗教的価値観が忍び寄る構造が、こうして完成していった。