一方、夫である岸谷五朗は、劇団「SET」での下積み時代を経て、1993年の映画『月はどっちに出ている』での主演を機に一躍その名を全国に轟かせた。在日コリアンのタクシー運転手という複雑な役どころを圧倒的なリアリティと熱量で演じ切り、数々の映画賞を総なめにした。
大手芸能プロダクション「株式会社アミューズ」に所属しながら、自身の表現活動を追求し続ける姿勢はブレることがない。特に、寺脇康文と共に結成した演劇企画ユニット「地球ゴージャス」は、結成以来数多くのオリジナル作品を上演。エンターテインメント性と社会性を兼ね備えた大型舞台を作り続け、多くの観客を魅了し続けている。
俳優として、演出家として、舞台の最前線に立ち続ける彼の情熱は、家庭という安全基地があるからこそ遺憾なく発揮されていると言えるだろう。