凶行に及んだ犯人は、恵美子さんの再婚相手の実弟(安室さんから見て義理の叔父にあたる男性・当時44歳)でした。事件直後、警察は緊急配備を敷いて逃走車両の行方を追いましたが、同日昼過ぎ、現場から数キロ離れた山中で男は自ら命を絶っている状態で発見されました。車内からは農薬の容器が見つかり、急性有機リン中毒による自殺と断定されています。
事件の真相や犯行動機については、被疑者死亡のまま書類送検されたため、全貌が法廷で明らかにされることはありませんでした。しかし、捜査関係者の証言や当時の報道によると、背景には深刻な親族間の金銭トラブルや人間関係のこじれが存在していたとみられています。
犯人の男は定職に就かず経済的に困窮しており、兄夫婦(恵美子さんとその夫)に対して金銭的な無心や執拗な要求を繰り返していたと報じられています。さらに、世界的スターとなった姪の存在や、恵美子さんの家庭環境に対する一方的な逆恨み、被害妄想が重なり、理不尽な怨恨へと膨らんでいった可能性が指摘されました。何の罪もない母親が理不尽な暴力の犠牲となった構図は、遺された家族にとって到底受け入れがたい理不尽そのものでした。