高校入試における合否判定の大きな指標となるのが偏差値ですが、大手公開模試(フクトや県一斉模試など)の追跡調査を検証すると、現在の福岡県立鞍手高等学校の学力ポジションは明確な二重構造を描いています。先端的な探究教育を展開する理数科と、幅広い進路に対応する普通科とで求められる学力帯に明確なステップが存在するためです。
まず、理数科の偏差値は概ね61〜63のレンジで推移しています。これは北九州地区や福岡市内の上位中堅進学校に匹敵する水準であり、数学・理科において単なる暗記にとどまらない思考力や応用問題の処理スピードが要求されます。推薦入試枠も活発に活用されており、地域内から高い理系志向を持つ生徒が集結しているのが特徴です。
一方、普通科の偏差値は55〜58前後に位置しています。「かつての全盛期に比べると合格難易度がやや穏やかになった」と地元の学習塾関係者が指摘するように、受験生全体の母集団減少による影響は否めません。しかし、下位合格層と上位層の学力格差が広がっている点が特徴的であり、学内トップ層は理数科の上位層と遜色ない学力を有しています。中堅レベルの対策だけで受かるだろうと油断して臨むと、本番の記述問題で足をすくわれるケースが散見されます。