「名前は有名だが、奥入瀬渓流 どこにあるのか正確な位置を把握していない」という声も聞かれます。所在地は青森県十和田市であり、秋田県・岩手県にまたがる広大な十和田八幡平国立公園を構成する中核エリアに位置しています。カルデラ湖として知られる十和田湖の北東岸・子ノ口(ねのくち)から、下流の焼山(やけやま)に至る約14kmの区間を指します。
気になる奥入瀬渓流 名前の由来には、この特異な地形が深く関わっています。古くから「奥に行くほど瀬(流れが浅く早まる場所)が入り組んでいる川」、あるいは「奥深く分け入る瀬」という意味合いから「奥入瀬(おいらせ)」と呼ばれるようになったと伝えられています。地名研究や郷土史料によると、険しい山谷を縫って十和田湖へと通じる険路でありながら、美しい水のせせらぎが連続する様子がそのまま呼び名として定着しました。
国の「特別名勝」および「天然記念物」という二重の指定を受けている点は、国内でも極めて稀有な事例です。渓流沿いに遊歩道が整備され、すぐ間近で巨岩や苔、多様な樹木を観察できる環境は、世界的にも類を見ない野外博物館としての価値を持っています。