主役の一角を担うカニ風味かまぼこだが、その誕生には意外なドラマがある。世界で初めてこの画期的な練り物を生み出したのは、石川県七尾市に本社を置く株式会社スギヨだ。1972年、同社が人工クラゲの開発に取り組む過程で偶然生まれた「かにあし」こそが、すべての始まりだった。
それから半世紀以上が経過した現在、カニ風味かまぼこは目覚ましい進化を遂げている。本物のカニ肉と見間違うほどの豊かな食感と繊維感、しっかりとした旨味を備えたプレミアム商品がスーパーの棚を彩る。この優れた食材が持つ出汁のような塩気と旨味が、ごま油や鶏ガラスープの素と絡み合うことで、単なる和え物の枠を超えた奥深い和風・中華風の味わいが生み出されるのだ。