カビが発生する3大要素は「湿度(60%以上)」「温度(20〜30℃)」「栄養分(皮脂・フケ・ホコリ・繊維)」です。人が快適に過ごせる室温はカビにとっても絶好の繁殖環境であり、閉め切られたタンス内部はこの条件が完璧に揃いやすい構造になっています。
湿気を含んだ重い空気は下方へと沈み込む物理特性を持ちます。そのため、タンス内部でも特に最下段の引き出しや奥のコーナー部分は湿度が80%を超えるケースも珍しくありません。部屋の湿度管理とカビ防止理由が密接に結びついているのは、部屋全体の湿度が60%を超えると、気密性の高い収納の隙間から湿気が侵入し、内部で飽和状態に達してしまうためです。
さらに見落としがちなのが、タンス本体の背面と壁の間に生じる結露です。外気と室内の温度差によって壁面に生じた微細な湿気が逃げ場を失い、木材へと浸透することで、やがて頑固な黒カビのコロニーを形成していきます。