手ぬぐいを扱う上で最も誤解されやすいのが、「両端が縫われておらず切りっぱなしになっているのは不良品・未完成品ではないか」という疑問です。
端を縫製していない構造には明確な機能的理由が存在します。折り返して縫い目を作ってしまうと、そこに水滴や湿気が溜まりやすくなり、乾くまでの時間が大幅に遅れて雑菌が繁殖する原因になります。端を切りっぱなしにすることで水切れを極限まで早め、常に衛生的な状態を保つという先人の合理的な知恵が宿っています。
使い始めは数ミリ程度糸がほつれてきますが、これは自然な現象です。長く出た横糸だけをハサミでカットしていくと、5ミリほどで自然にフリンジ状となってほつれは完全に止まります。無理に引っ張って抜かないことが、手ぬぐいを長く美しく使い続けるための鉄則です。