巨大な車体が製造工場で組み立てられる裏側には、知られざる製造工程の全貌と、時速300km超を叩き出す最先端工学の秘密が詰まっている。まず何よりも圧巻なのは、巨大な押出成形材と呼ばれるアルミ合金のパーツ同士を一体化させる大がかりな溶接作業だ。長さ25メートルにも及ぶ車体構造が、特殊な摩擦攪拌接合(FSW)技術によって歪みなく接合されていく。滑らかな曲面を持つ先頭構体の成形は機械任せにできず、熟練工がハンマーの手作業で微細な歪みを補正する「打ち出し板金」の手技に頼る場面も少なくない。
構造体の組み立てが終わると、塗装、床下機器の配置、内装工事へと進む。床下には自社開発されたインバータ、高出力モータ、超軽量な台車が緻密な配置計画のもと組み込まれていく。単なる大量生産ラインではなく、一つひとつのパーツに技術者の魂が吹き込まれる構造こそが、長年にわたり事故ゼロを誇る驚異の信頼性の原動力となっている。