映画『ペット』に登場するスノーボールの基本設定は、小柄で真っ白な被毛とピンクの鼻、大きな瞳を持つドワーフ種のうさぎです。一見すると誰もが抱きしめたくなるような無垢な佇まいを見せますが、口を開けば下品で荒々しいスラングを連発し、予測不能な奇行を繰り返す筋金入りの過激派リーダーとして登場します。
彼が率いる組織こそ、ニューヨークの地下水道を本拠地とする「元野良ペット軍団(The Flushed Pets)」です。この組織は、人間に虐待されたり、飽きられてトイレやゴミ箱に捨てられたりした元ペットたちによって結成されました。爬虫類や大型猛獣、鳥類までをも統率し、人間への報復と飼い犬・飼い猫たちの「解放」を掲げて地下で武装蜂起を企てています。
スノーボールの魅力の根底にあるのは、認知心理学でいう「認知的ギャップ(不協和の心地よさ)」です。あまりに愛らしい見た目と、カンフー映画さながらの俊敏なアクション、そして狂気に満ちた叫び声の落差が、観客に強烈なカタルシスと笑いを提供しています。