長年シーンの頂点に君臨してきたロックバンド、B'z。彼らが通算20作目のアルバムとして世に送り出した『DINOSAUR』の裏側には、緻密かつ情熱的なクリエイティブのドラマが隠されていた。アルバム制作にあたり、ギターの松本孝弘とボーカルの稲葉浩志が求めたのは、単なるノスタルジーではなく「現代のハードロックとして鳴るべき重低音」だったという。海外でのレコーディングやエンジニアとのタッグを通じ、アナログな太さと最新の音響処理が融合した怪作がここに完成した。
楽曲の深層構造を紐解くと、クラシックなロックのダイナミズムをベースにしながらも、現代的なリズムアプローチや緻密なレイヤードが施されていることがわかる。タイトル曲「Dinosaur」をはじめ、映画主題歌やTVCMで話題となった「CHAMP」「Still Alive」など、全13曲に散りばめられたアイデアは膨大だ。衰えを知らぬ創作意欲と妥協なき音作りへのこだわりが、時代を超えて聴き手の心を揺さぶる真実の理由と言える。