現地八戸での取材およびSNSやコミュニティサイトでの反響を精査すると、うちわ餅に対する評価の高さとともに、購入難易度に対する切実な声が浮き彫りになります。
地元八戸市に暮らす40代女性は次のように語ります。「萬栄堂のうちわ餅は、祖母の代からお盆やお彼岸の定番でした。パックを開けた瞬間に胡麻の香りが部屋中に広がり、余ったタレをスプーンですくって食べるのが子どもの頃からの楽しみでした。今でも法事で配ると親戚中で取り合いになります」。
一方で、県外からの観光客やビジネス客からは、その入手の難しさに戸惑う声も多く見られます。旅行情報サイトやSNS上の投稿データを分析すると、以下のようなリアルな実態が確認できます。
- 「午前11時前に萬栄堂へ到着したが、すでに『本日分完売』の札が出ていて茫然とした」(東京都在住・30代男性)
- 「事前に電話で取り置きをお願いして正解だった。新幹線の中で食べたが、タレの濃厚さが想像の3倍以上で衝撃を受けた」(仙台市在住・40代女性)
- 「時間が経つと餅が硬くなると聞いていたが、夕方には確かに少し弾力が変わっていた。やはり買ってすぐに食べるのが至高」(盛岡市在住・20代男性)
また、ネット上では「家庭で再現できるのか」というレシピ検索が盛んに行われています。一般的には、上新粉と白玉粉を8対2の割合でブレンドして蒸し上げ、黒すりごま・砂糖・醤油・みりん・昆布だしを小鍋で煮詰めたタレを合わせる方法が紹介されています。しかし、実際に試作したユーザーからは「味の雰囲気は近づくが、あの炭火で軽く炙ったような香ばしさと、滑らかなタレの乳化具合はどうしても真似できない」という声が大半を占めており、専門店の技術の高さがあらためて証明されています。