八女福島八幡宮を語る上で欠かせないのが、毎年9月下旬の秋季例大祭(放生会)に合わせて境内で上演される八女福島の燈籠人形です。延享元年(1744年)に始まったとされるこの伝統芸能は、国の重要無形民俗文化財に指定されています。
境内に組み上げられる2階建ての巨大な仮設舞台「屋台」は、釘を一本も使わずに組み立てられる伝統工法。その上で、横糸と下糸を複雑に操る「からくり人形」が、囃子と浄瑠璃に合わせて幽玄な物語を演じます。電燈が普及する以前、燈籠のほのかな明かりの中で上演されていた名残から名付けられたこの人形芝居は、江戸時代の精緻な工学技術と職人魂を今に伝える貴重な遺産です。
放生会の期間中は、地元八女の白壁の町並み全体が祭り情緒に包まれ、夜間には幻想的な舞台を一目見ようと全国から観光客や写真愛好家が押し寄せます。