公開当時、現役の女子高生としてアニメ声優に初挑戦した広瀬すずさんの演技は、業界内外で大きな注目を集めました。広瀬さんが演じた楓は、渋谷の進学校に通いながらも周囲に馴染めず、九太と出会うことで自分自身の足で立ち上がる芯の強い少女です。
細田監督はオーディションで広瀬さんの第一声を聞いた瞬間、即決で配役を決めたと明かしています。決め手となったのは、過剰な演技指導に染まっていない「言葉の瑞々しさ」と「意志の強さ」でした。劇中で九太に対して図書館で勉強を教えるシーンや、胸の内を吐露する場面で見せた演技は、プロの声優が演じる完璧な芝居とは一線を画す、等身大の女子高生の体温を感じさせます。
ネット上でも「声の透明感が素晴らしい」「楓の真っ直ぐな性格が広瀬すずの声と完全に一致している」と高い評価を獲得し、彼女のその後の声優・俳優キャリアにおいても極めて重要な転機作となりました。