児童福祉施設の設備及び運営に関する基準により、保育所では毎月1回以上の避難訓練実施が義務付けられています。しかし、毎月決められた日時にサイレンを鳴らし、園庭に集まるだけの訓練では、突発的な大地震に対応できません。
訓練を真に命を守る手段へと昇華させるためには、保育園避難訓練のねらいと指導案を明確に設計することが出発点となります。単に「早く外に出る」ことではなく、「揺れを感じたら即座に頭を守る」「保育士の指示を静かに聞く」といった身体感覚を園児に定着させることが最大のねらいです。
指導案を作成する際は、季節や園児の成長度合いに合わせた段階的なステップを組み込みます。年度初めの4月や5月は園舎内での安全姿勢(ダンゴムシのポーズ)を身につけることから始め、秋以降は抜き打ち訓練や複合災害(地震後の火災発生など)を想定したシナリオへと難易度を引き上げることが現場のスタンダードです。