ファッション界が彼女に熱視線を送り続けるのも必然といえる。グローバルメゾンが彼女に見出しているのは、クラシックバレエが育んだノーブルな気品と、ストリートカルチャーの躍動感が奇跡的なバランスで同居している点だ。
ハイジュエリーを纏えばヨーロッパの貴族のような透明感を放ち、オーバーサイズのフーディーやデニムに身を包めば、現代を生きるアンニュイなユースカルチャーの象徴となる。何を着ても「服に着られない」。芯の通った骨格とニュートラルな表情が、デザイナーたちの創作意欲を掻き立ててやまない。
広告塔としての彼女の強みは、派手なスキャンダルとは無縁の圧倒的なクリーンさだ。しかし、ただお行儀が良いだけではない。カメラを向けられた瞬間に瞳の奥に宿る鋭い意志が、ビジュアルに忘れがたいエッジを与えている。