日本の芸能界において、この病の認知を大きく変えた転換点は2009年のシンガーソングライター・絢香による公表だった。人気絶頂期に無期限の活動休止を発表し、自らの言葉で病状を打ち明けた姿は、世間に大きな衝撃を与えたと同時に、同じ苦しみを抱える無数の患者に一筋の光をもたらした。
彼女がステージ上で見せた息切れや動悸、そして目元の印象の変化に対して、当時の一部メディアは根拠のない憶測を書き立てた。だが彼女は逃げなかった。自身の体調を最優先にし、治療に専念した末に見事な復活を遂げたプロセスは、病気とキャリアの両立という難題に対する一つの確固たる答えとなった。