この公園を語るうえで外せないのが、1970年代の日本ポップス史に刻まれた深い音楽的背景だ。当時、周辺に点在していた米軍ハウス(アメリカンハウス)には、若き日の細野晴臣氏をはじめとする先進的なミュージシャンたちが暮らし、独自の音楽空間を作り上げていた。彼らが親しみを込めて「ハイドパーク」と呼んだ景観は、名盤たちの生みの親とも言える。
そのスピリットを現代に受け継ぐ大きな催しが「ハイドパーク・ミュージック・フェスティバル」だ。レジェンドから次世代のアコースティック・アーティストまでが芝生広場に集い、往年のアメリカンルーツミュージックやポップスを響かせる。木漏れ日の中で上質な音に耳を傾ける体験は、他の公園では決して味わえないこの地ならではの文化交流と言える。