インターネット上で定期的に浮上する「美瑛のクリスマスツリーの木はすでに伐採されたのではないか」という懸念ですが、2026年現在もクリスマスツリーの木は雄大な姿のまま現地に立ち続けています。
では、なぜこれほどまでに伐採の噂が根強く囁かれるのでしょうか。美瑛町観光協会や報道各社の記録を遡ると、その背景には2016年2月に起きた「哲学の木」の伐採事件が存在します。当時、同じ美瑛町の農地に立っていた名木「哲学の木」が、観光客による度重なる農地侵入や路上駐車トラブル、木の寿命・倒木リスクを理由に、苦渋の決断を下した土地所有者によって倒されました。この衝撃的なニュースの記憶が時を経て、「美瑛の有名な一本木が切られた」という曖昧な形で記憶され、クリスマスツリーの木と混同されて拡散されたことが噂の発端です。
ただし、現在の状況が決して安泰というわけではありません。美瑛町商工観光交流課および地元農業関係者の証言によると、冬季を中心に国内外から押し寄せる観光客による私有地(農地)への無断侵入、大型観光バスやレンタカーによる路上占拠問題は深刻さを増しています。「木を守り、農業を守る」ための地域パトロールが強化されており、訪問者一人ひとりの高い倫理観が問われるフェーズに入っています。