人間の健康、動物の健康、そして地球環境の健全性は不可分であるとする「ワンヘルス(One Health)」アプローチ。この概念を日本で最も早く教育現場に落とし込んだパイオニアとして、生命環境学群と獣医学群の横断的な共同研究が実を結んでいる。
野生動物と家畜、そして人間が交錯する北海道特有の環境は、人獣共通感染症の研究において格好のフィールドだ。ヒグマやエキノコックスなどの地域課題に対する長年の疫学調査データは、感染症の拡大を防ぐ防波堤として行政や国際機関からも重宝されている。環境保全と人間社会の発展という、一見反する二つのテーマを地道に擦り合わせる粘り強い研究姿勢がここにはある。