2026年現在においても「一万円選書」の人気は過熱の一途を辿っている。年に数回設定される定期応募枠には、毎回数千件もの申し込みが殺到。当選倍率は数百倍にも達する狭き門となっており、入手困難なプレミアムサービスとして知られる。
見事抽選をくぐり抜けた後に待ち受ける最大の難関であり、選書プロセスの核心でもあるのが「読書カルテ」への回答だ。当選後の選書精度を極限まで高め、岩田氏の琴線に触れるカルテを作成するコツは、ズバリ「飾らない素顔の自分をさらけ出すこと」にある。
「読書カルテ」には、これまでの読書歴だけでなく、「これまでの人生で一番嬉しかったこと」「最も辛かった出来事」「今抱えている悩みや葛藤」といった深いプライベートに関する質問が並ぶ。ここで格好をつけたり、難解な名著を挙げて読書家を気取ったりするのは逆効果だ。岩田氏が求めているのは、依頼者のリアルな生き様である。挫折や弱さを含めてありのままの感情を率直に書き綴ることこそが、真に心を揺さぶる最高の選書を引き出すカギとなる。