宮城県は全国有数のせりの生産地であり、特に名取市などで栽培される「宮城県産 仙台せり」は、清らかな伏流水と寒暖差に育まれた太く瑞々しい茎と、豊かな白く長い根が特徴です。江戸時代から続く栽培の歴史を持ち、正月のお雑煮や七草粥だけでなく、具材の主役として鍋に仕立てたのが「仙台せり鍋」の始まりとされています。
せりは美味しいだけでなく、優れた栄養素を豊富に含んでいます。抗酸化作用の高いβ-カロテンやビタミンC、貧血予防に嬉しい葉酸や鉄分、腸内環境を整える食物繊維がバランスよく凝縮されています。さらに、せり特有の爽快な芳香成分「オイゲノール」や「ピネン」には、胃腸の調子を整え、血行を促進して冷えた身体を芯から温める効能が期待されています。滋味深い出汁とともに栄養を余すことなく摂取できる点は、まさに寒い季節に最適な健康長寿の郷土料理です。