島々の食卓を紐解くと、そこには波乱に富んだ人々の移動の歴史が見えてくる。19世紀から20世紀初頭にかけて、サトウキビやパイナップルのプランテーション農場には、日本、中国、フィリピン、ポルトガルなど世界各地から多くの労働者がやってきた。彼らが持ち寄った弁当箱の中で、異なる食文化が出会い、交ざり合った。これこそが、日常の味として地元住民に親しまれる「ロコフード」の源流である。
豚肉をバナナの葉で包み、地下のオーブン(イム)でじっくり蒸し焼きにする伝統料理「カルアピック (Kalua Pork)」のように、ポリネシアの先住民時代から受け継がれてきた技法も大切な基盤だ。現在、ハワイ州観光局 (Hawaii Tourism Authority) もこうした伝統的な食文化の継承と発信に注力しており、料理を通じて島々の真の魅力を伝える取り組みが進められている。