フォーのスープは大きく分けて2つの王道が存在する。鶏出汁をベースにした「フォー・ガー」と、牛骨出汁をベースにした「フォー・ボー」だ。選び方一つで、食卓の表情はまったく異なるものになる。
フォー・ガーは、澄んだ鶏ガラ出汁に生姜やネギの風味が爽やかに香る、あっさりとした味わいが特徴だ。朝食や軽めのランチにぴったりで、ライムやレモンを軽く絞ることで透明感ある旨味がより一層引き立つ。スープのアクが少なく、米粉麺の素朴な甘みをストレートに感じられるのも魅力と言える。
対するフォー・ボーは、じっくり煮込んだ牛骨の濃厚なコクと、八角やシナモンのリッチな香りが力強く押し寄せる一杯だ。しっかりとした旨味の重厚感があり、満足感の高い晩ごはんのメインとしても成立する。牛肉の旨味が染み出たスープが平打ちの米粉麺によく絡み、すするたびに本場の屋台にいるかのような錯覚を覚える。