事件が発生した日、名鉄名古屋本線の本笠寺駅では、短時間のうちに一見すると別件にも思える2つの凄惨な出来事が連続して発生しました。名鉄名古屋本線の本笠寺駅事件経緯を時系列で追うと、現場の異常な空気感がより鮮明になります。
最初に確認されたのは、上りホームへの人身事故でした。ホーム上から走行中の急行電車に対して自ら飛び込んだ男性がおり、現場で即死状態となりました。この飛び込み事故により駅構内が騒然とする中、警察官や駅係員が現場確認を進める過程で、さらなる惨劇が発見されます。ホーム上にある待合室のベンチ付近で、川村月音さんが胸に刃物を深く突き立てられた状態で血を流して倒れていたのです。
本笠寺駅の飛び込み男性と刺殺事件の関連性について、当初は偶然のトラブルかとも囁かれましたが、警察の鑑識作業や遺留品の確認、さらに本笠寺駅事件の防犯カメラ映像の解析によって瞬く間に一本の線へと繋がりました。防犯カメラには、待合室付近で川村さんに接触する南容疑者の姿、犯行に及んだ直後にホームへと移動し、電車めがけて身を投げる姿が克明に記録されていました。無人駅という死角になりやすい空間を悪用し、躊躇なく凶行におよんだ極めて冷酷な犯行形態が浮き彫りとなりました。