山梨県・南アルプス市に位置する北岳の登山口、広河原(ひろがわら)。2026年現在、週末ともなれば早朝から登山バスを待つ長い列ができる。この賑わいの背景には、一昨年に導入された富士山の本格的な通行料徴収と夜間登山規制がある。
「富士山は高すぎるし、予約も取れない。それなら静かで本格的な山に登ろうと思った」。東京都内から訪れた30代の登山者はそう語る。しかし、受け入れ側のキャパシティは限界に近い。南アルプスの山小屋は完全予約制を維持しているものの、テント場の混雑やトイレ不足といった問題が急速に表面化している。