2000年代初頭、過度なピーリングによるトラブル肌が相次いでいた美容医療の現場で、ひとつの決定的な転換点が訪れる。臨床医としての知見をそのまま凝縮し、肌に負担をかけず毎日自宅でケアできる処方を作り上げたのだ。剥がすのではなく、育てる。この発想の転換こそが、現代スキンケアの基礎となった「角質美容」の原点である。
拠点となったタカミクリニックには、連日肌悩みに頭を痛める人々が押し寄せた。治療という一過性の点ではなく、毎日のスキンケアという線で肌を整えるアプローチ。皮膚の代謝メカニズムにどこまでも愚直に従うその姿勢は、当時のスキンケア市場に鮮烈な問いを突きつけた。