インターネット上の掲示板やSNSでは、時折「ビビる大木はなぜこんなに長くテレビに出続けられているのか」「強烈な決めゼリフや冠ゴールデン番組がないのに消えない理由が分からない」といった疑問の声が散見されます。しかし、これこそが彼の最大の強みであり、芸能界の構造を逆手に取った生存戦略です。
1995年にお笑いコンビ「ビビる」を結成した彼は、2002年に相方の大内登が芸能界を引退(※後に裏方・プロデューサーとして活動)したことで、突如ピン芸人としての活動を余儀なくされました。この際、多くのコンビ芸人が直面する「解散による失速」を経験しながらも、彼は自らの芸風を「主役として暴れるタイプ」から「全体の潤滑油となるバランサー」へとシフトさせました。
番組プロデューサーが口を揃えるのは、「ビビる大木がいる現場の安心感」です。大御所MCの前では出しゃばらず適切なリアクションを返し、若手芸人が滑った際には素早く拾って笑いに変え、生放送で時間が押した際には阿吽の呼吸で尺を調整する技術を持っています。主役の座を奪い合って激しく消耗するトップ争いから一歩引き、すべての番組で「使い勝手の良い最上級の脇役・進行役」としてのポジションを独占したことが、30年間にわたり高収入を途絶えさせない最大の要因です。