2000年代後半から2010年代にかけて、テレビ朝日系列で放送された『痛快!ビッグダディ』は、日本のテレビ放送業界における一つの金字塔であった。台本のない素人の日常をそのままドキュメンタリーとして提示するスタイルは、従来のバラエティ番組の枠組みを根底から揺さぶった。
海外で隆盛を極めていたリアリティ番組の要素を、日本の大家族文化と融合させたこの番組は、最高視聴率20%超を叩き出すモンスターコンテンツへと成長。予期せぬトラブル、夫婦の衝突、引っ越しの決断といった生の人間ドラマが、視聴者をテレビの前に釘付けにした。演出とリアルの境界線を攻めたこの作品は、現代のメディア論においても頻繁に引き合いに出される。