SNSやネット掲示板などでは、「大物俳優だらけの一家で、嫁として息が詰まるのではないか」「家庭内で演技論の衝突があるのではないか」といった憶測が語られることがありました。しかし、現場の取材データや関係者の証言を検証すると、実際の実態は真逆であることがわかります。
柄本家の最大の特徴は、「家庭内に役者の仕事を持ち込まない」という暗黙のルールです。家庭内では仕事のダメ出しや演技指導は一切行われず、話題の中心は常に日常のくだらない笑い話や、美味しいご飯、そして子どもの成長についてです。
この健全な空気感の礎を築いたのは、2018年に亡くなった柄本明の妻・角替和枝さんでした。サクラが長女を出産後、NHK連続テレビ小説『まんぷく』(2018年度後期)のヒロインオファーを受け、子育てとの両立に悩んで出演を辞退しようとしていた際、背中を強く押したのが角替さんと柄本明でした。
「あんた、何言ってんの!やりなさいよ!日本の朝を元気にしなさい。家族の面倒は全員で見るから!」
角替さんのこの一言と、それに無言で頷いた柄本明のサポート体制によって、サクラは朝ドラ史上初となる「ママさんヒロイン」として大成功を収めました。実家と嫁という垣根を取り払い、チームとして支え合うこのエピソードは、柄本家の深い家族仲を象徴しています。