息切れと激しい疲労感。2018年に公表された慢性肺線維症の診断以来、メッテ=マリット皇太子妃の日常は治療と公務のシビアな調整の連続だ。肺の組織が徐々に硬化し、呼吸機能が低下していくこの難病は、特効薬が存在しない。
処方薬の副作用による体調不良で、重要な公式行事へのドタキャンを余儀なくされる場面も増えた。医師団は活動量の厳格なコントロールを指示しており、公の場に姿を見せる回数は目に見えて減っている。それでも彼女は、自らが主導する文学運動やメンタルヘルス支援の現場へ、息を整えながら笑顔で足を運んできた。病と共存しながら未来の王妃としての役割を果たそうとする姿勢は、長らく国民の深い共感を呼んでいた。