社殿や本堂にあがって正式なご祈祷を受ける場合、事前に知っておくべきマナーがいくつか存在します。とくに初穂料(寺院の場合は祈祷料・お布施)の準備は、失礼のないよう整えておきたいポイントです。
初穂料の相場は、個人祈願であれば5,000円〜10,000円が一般的です。大きな手術の成功祈願や特別祈願を希望する場合は、20,000円〜30,000円程度を納めるケースもありますが、社寺の規定に従うのが基本です。
お金を包む「のし袋(金封)」の選び方と書き方には、明確な作法があります。
水引は「紅白の結び切り」を使用します。病気や怪我は「二度と繰り返してほしくない」出来事であるため、何度も結び直せる「蝶結び」は慶事用であっても厳禁です。表書きの上段には、神社なら「御初穂料」または「御神前」、寺院なら「御祈祷料」や「御布施」と墨(濃墨)で書き、下段には祈願を受ける本人(または代理参拝者)の氏名をフルネームで記載します。中袋の表面には漢数字の大字(壱、弐、参、伍、拾など)で金額を、裏面には郵便番号・住所・氏名を明記します。
参拝当日の服装は、神仏の前に進み出るため、フォーマルまたは落ち着いた色合いの清潔感ある服装(ジャケット着用など)が基本です。素足やサンダル、露出の多い服装は避けましょう。
遠方で参拝が叶わない場合や、患者本人が外出困難な場合は、多くの神社仏閣で実施されている「郵送祈祷」の利用も選択肢に入ります。郵送であっても神職や僧侶が正式に祈願を執り行ってくれるため、無理な長距離移動を避けて安心を得る手段として定着しています。