タマネギ栽培の現場で最も相談件数が多いトラブルが「葉の変色」と「斑点の出現」です。しかし、変色パターンや斑点の形状・胞子の有無を観察することで、原因となっている病害を正確に絞り込むことができます。
玉ねぎ葉が黄色くなる理由は、生理障害(過湿や肥料切れ)のほか、カビや細菌性の病気が関与しています。葉先から全体へと淡い黄色に退色し、やがて葉が波打つように湾曲して倒伏する場合は「べと病(一次感染)」が疑われます。一方で、外葉の地際部分が茶褐色から黄色に変色し、独特の腐敗臭を放ちながらドロドロに軟化している場合は、細菌感染による「軟腐病」の典型的な兆候です。
また、玉ねぎ白い斑点の原因として頻発するのが「ボトリチス小斑点病(灰色腐敗病の初期)」や「白色疫病」、あるいは害虫「アザミウマ類」の吸汁痕です。直径1〜3ミリ程度の円形・楕円形の白いかすり状斑点が葉一面に散らばっている場合、春先の低温多雨期であれば糸状菌病を、急激に気温が上昇した乾燥期であればアザミウマによる食害を疑うのがセオリーです。放置すると白斑から葉全体が枯死へと向かうため、発見当日の病状見極めが運命を分けます。