コース形状だけでなく、自然環境が生み出すボートレース大村の水面特徴も勝敗を分ける大きな要素です。大村の水面は大村湾に直結した海水であり、潮の満ち引きによる影響をダイレクトに受けます。満潮時は水面が波立ちやすくキャビテーション(プロペラの空回り)が起きやすくなる一方、浮力が増すため体重の重いレーサーでも旋回時のロスが少なくなります。
加えて、通年で開催されているボートレース大村の発祥地ナイターでは、日没とともに気象条件が一変します。夜間になると気温と水温が急激に下がり、空気密度の上昇によってモーターの燃焼効率が向上。出足や行き足が一段と力強さを増し、スタートを決めたイン艇がそのまま力任せに押し切る展開が頻発します。
ただし、大村湾特有の海風には細心の注意を払わなければなりません。特に風速が4メートルを超える強風が吹き荒れると、水面には不規則なうねりが発生します。追い風が強すぎればイン艇がターンで流され、向かい風が強まればダッシュ勢のまくりが決まりやすくなるため、天候の急変時は「大村=イン鉄板」という固定観念を捨てる柔軟性が求められます。