簿価とは?時価との違いから1円残す理由・計算方法まで徹底解説

簿価とは?時価との違いから1円残す理由・計算方法まで徹底解説

簿価とは?時価との違いから1円残す理由・計算方法まで徹底解説の基礎知識と応用に迫る! 専門的な視点でまとめました。

簿価とは「帳簿価額(ちょうぼかがく)」の略称であり、会計帳簿に記載されている資産・負債・純資産の評価額を指します。企業の財務状態を示す「貸借対照表(B/S)」に計上される金額そのものであり、日々の記帳や決算手続きを通じて変動していきます。

実務初心者が最初につまずきやすいのが、「取得原価」「簿価」「時価」の3者の違いです。これらはすべて資産の値段を表す言葉ですが、指し示す視点とタイミングが根本から異なります。

まず、取得原価と簿価の違いを整理すると、取得原価は「その資産を購入した際に支払った対価(手数料等の付随費用を含む)」という確定した過去の支出額です。これに対して簿価は、取得原価から後述する減価償却費などを差し引き、決算時点で帳簿上に残っている現在の評価額を指します。購入初年度の取得日時点では「取得原価=簿価」ですが、時間が経過するにつれて簿価は減少していきます。

次に、簿価と時価の違いです。簿価が「帳簿上の理論的な数字」であるのに対し、時価は「いま市場で売却したらいくらになるか」という市場実勢価格を意味します。例えば、1億円で購入した土地の簿価は原則として1億円のまま据え置かれますが、地価が高騰して2億円で売れる状態であれば、時価は2億円となります。この差額(+1億円)が「含み益」であり、逆に地価が下落した場合は「含み損」となります。

概念区分詳細・定義決定される基準編集部の見解・実務上の着眼点取得原価購入代金+購入手数料などの付随費用購入時の実際の取引額(過去の確定事実)減価償却計算の基礎となる数値。後から恣意的に変更することはできない。簿価(帳簿価額)取得原価から減価償却累計額や減損を控除した額会計基準・税法に基づく計算式貸借対照表(B/S)に載る数字。企業の帳簿上の純資産を割り出す土台となる。時価(市場価値)現時点で第三者に売却した際に成立する価格市場の需給関係や鑑定評価換金処分性を見る指標。簿価との乖離が大きい場合、含み損益のリスクを孕む。
山下 哲也
著者

山下 哲也

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。