インターネット上の掲示板やSNSでは、時に「コナンタイアップはどれも似たような曲調なのではないか」という誤解が見受けられます。しかし、これは全収録曲を体系的に聴き込んでいないことによる先入観に過ぎません。
実際のトラックリストを紐解くと、倉木麻衣の音楽的挑戦の歴史が浮き彫りになります。『Secret of my heart』に見られる2000年代初頭の本格的なUS R&Bマナーを取り入れたグルーヴ感から、『Winter Bells』の王道クリスマス・ポップ、『Growing of my heart』の攻撃的なデジタル・ロック、そして『Dynamite』のEDMアプローチに至るまで、時代ごとの最先端サウンドを吸収しながらコナンの世界観に合わせて大胆な変遷を遂げているのです。
また、本作『COLLABORATION BEST 21』の初回限定盤の価値についても特筆すべき点があります。初回限定盤には、全21曲分のTVアニメオープニング・エンディング映像および劇場版予告映像がノンクレジットで収録されたスペシャルDVDが付属していました。当時、権利関係の厳しさから歴代の映像アーカイブが公式に一挙収録される機会は極めて稀であり、パッケージとしての資料的価値は現在の中古市場でも高額で取引される要因となっています。